料理と違い習ったことがないお掃除という作業
料理は家庭科の時間があったり、料理教室があったりと「有識者」が教える土壌があります。調理師というしっかりした資格者からも習えます。
包丁で切るときに左手は「猫の手」にして指を添えるようにするとか、アクを抜くとか皮の向き方などなど・・・しっかり習います。
でもお掃除って習ったことはありますか?あまりありませんよね?
「チリトリを後ろにズラしていくと汚れが取れやすい」ってことを経験上覚えたぐらいで習ったことがないですよね。
掃除はよく料理と比較されます。
・誰もが経験する。
・プロとアマがいる。
・場合によりお金をかけてサービスを受ける
情報が正しく整理されていない
有識者がしっかり情報発信してこなかったので職業にしている方さえもネット知識に引きづられて間違えた情報を鵜呑みにし、それを再度発信してしまうことがあります。こんなことを聞きませんか?
「油は酸化した酸性汚れなのでアルカリ性で落とす。」
これって実は大間違いです。
油が酸化(酸素がくっついた状態)は酸性になる酸性化とは違います。
油自体は中性ですし、アルカリ性を加えても中和しますが洗浄のメカニズムとは全く関係がありません。
また、酸性汚れだからと誰が決めたのでしょうか?
こうなると、まずは皆さんが買わなければいけないものは洗剤ではなく
「リトマス試験紙」です。そこから始めないといけないということです。
お掃除のプロが教える汚れの見極め方!
お掃除歴25年、洗剤開発15年のインセサミ山口が教える簡単な汚れの見極め方をお伝えしますので参考にしてみてください。
汚れは2種類に分類されます。
<有機汚れ>
生命の分子をもつ汚れを有機汚れを言います。
豚や牛などの油は生き物からだし、タバコもたばこの葉っぱなので生命の分子を持っています。まとめると、
・生命の分子を持っている
・柔らかい付着した汚れ
・ずっと熱を加えると炭になる
・室内に多い
これらの汚れを「有機汚れ」といいます。
この有機汚れは「弱アルカリ性やアルカリ性」で落とすと効率良い。というセオリーがあります。
<無機汚れ>
こちらは、有機汚れと逆で生命の分子を持っていません。
水道水のマグネシウムやカルシウムと他のものが結合すると総称水垢という汚れになりますし、(※後に詳しく説明)ほとんどが水まわりに多い汚れと言っても過言ではありません。まとめると、
・生命の分子を持っていない
・何かと何かが化合してできた汚れで硬い
・ずっと熱を加えても炭にならない
・水まわりに多い
これらの汚れを「無機汚れ」といいます。
この無機汚れは「弱酸性や酸性」で落とすと効率が良い。というセオリーがあります。
これらを考えると、浴室には皮脂汚れやカビなどの有機汚れもあれば、結合した汚れの無機汚れが存在します。トイレも尿や便など有機汚れが存在しますが、尿と水道水のカルシウム分が結合すると「尿石」になりますし、空気中の汚れや飛散したホコリなどに水分が付くとやがて落ちない黒ずみになったりしてこれらは無機汚れです。
つまり場所や暗記した知識から汚れを特定するのではなくて、汚れがどのようにして汚れたか。なんの汚れかを推測すると自然に2つの汚れにたどり着きます。